日本では、2人に1人の確率でがんが発症するといわれています。
がんは身近な病気ですが、実はスーパーや通販でよく見かける黒にんにくががんの予防効果があるといわれていることはご存じでしょうか。
そこで今回は、黒にんにくのがんに対する効果やがんに効く食材などを詳しく紹介します。
食べ物でがん予防をしたいとお考えの方は、ぜひご覧ください。
美容や健康増進に効果が期待できることから、近年黒にんにくが高く注目されています。
しかし、黒にんにくに興味はあるものの「食べ方がよくわからない」「副作用が心配」といった不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
下記記事では岡崎屋の黒にんにくについてご紹介しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。
黒にんにくとは
黒にんにくは、通常の白にんにくを3~4週間程度、熟成させた自然食品になります。
適切に管理された高温・高湿のなかで熟成させているため、にんにく独特のにおいが少なくドライフルーツのような食感と甘みが特徴です。
また、黒にんにくには、天然のサプリメントと呼ばれるほどビタミンやミネラルのほか、アミノ酸が多く含まれているため、健康のほかに美容にも効果が期待できます。
「黒にんにくとは?白にんにくとの違いや特徴も紹介」の記事で、黒にんにくについて詳しく説明しているので、よろしければご覧ください。
黒にんにくに含まれている栄養
黒にんにくに含まれている栄養素の種類自体は、通常の白にんにくと変わりません。
ただし、白にんにく特有のにおいのもとになるアリシンと呼ばれる成分が黒にんにくにはないため、においもなく胃腸への刺激が弱くなっています。
以下に、黒にんにくに含まれる主な栄養素をまとめました。
黒にんにくに含まれる栄養素の種類
- S-アリルシステイン
- ポリフェノール
- アミノ酸
- アルギニン
黒にんにくは、抗酸化作用と抗がん作用があるS-アリルシステインが豊富です。
また、動脈硬化に効果があるポリフェノールやシクロアリインなども含まれており、その数は白にんにくと比べて数倍~数10倍にも増加しています。
そのほかにも、ポリフェノールには抗酸化作用があり、S-アリルシステインとの相乗効果で黒にんにくは白にんにくの約10倍の抗酸化作用を持ちます。
抗酸化作用が強いことで、がん細胞を発生させないように予防してくれる効果が期待できるでしょう。
このように、黒にんにくは美容・健康に大いに役立つとして、注目されています。
S-アリルシステインについて「黒にんにくに含まれるS-アリルシステインとは?効果を解説」の記事でも詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
がんの主な原因
がんとは、細胞が突然変異することにより血液・リンパ類や臓器に悪影響を与える病気です。
人間の細胞のなかには、体の設計図となる遺伝子が含まれており、何らかの原因により遺伝子が変異する場合があります。
遺伝子が変異した細胞はがん細胞となり、増殖し続けて最終的には体に悪影響をもたらす腫瘍に変わります。
一度がんが発症すると、血液やリンパの流れにのって体中にがんが転移するため、早期での治療が必要です。
また、体の老化を促進させる活性酸素が細胞を傷つけることで、通常の細胞ががん細胞に変異する可能性もあります。
このように、細胞が変異する要因はいくつかありますが、そのなかから今回は2つの原因に注目して、詳しく解説をしていきます。
原因①喫煙
たばこは発がん性のある物質が含まれており、肺がんをはじめとした多くのがんを発症させるリスクがあるといわれています。
たばこに含まれるニコチンは、細胞を傷つける活性酸素を生み出し、その結果細胞が変異をおこしやすくなるので、喫煙者は禁煙者と比べてがんになるおそれが約1.5倍も高くなります。
男性のがん発症者の約3割はたばこが原因と考えられており、たばこを吸っていない方でも受動喫煙で煙を吸い続けると、がんを発症させる原因になりやすいです。
原因②食生活の乱れ
がんの原因の1つとして、食生活の乱れがあります。
たとえば、野菜・果物不足は胃がんや食道がんのおそれがあるとされており、塩分の過剰摂取は胃がんのリスクに繋がりやすいです。
また、熱すぎる食べものや飲み物をのみこんだ場合も、食道や粘膜をやけどによって傷つけてしまうおそれがあるため、食道がんになる確率が上がるともいわれています。
発がん性のある食べ物も食べ続けると、将来的にがんが発症する危険性があり、とくに赤身の肉や加工肉は食べ過ぎるとがんのリスクを高めるとされているため、注意が必要です。
日本人の発症割合が比較的多い胃がんや食道がんを予防するためには、野菜や果物を中心した塩分少なめの食事を心がけ、熱すぎる食べ物や飲み物を控えるとよいでしょう。
黒にんにくはがんに効果がある?
黒にんにくは、白にんにくと比べて抗酸化物質や抗がん作用のある成分が豊富に含まれています。
正確には、黒にんにくに含まれるS-アリスシステインが、がん細胞を退治するナチュラルキラー細胞の活動を活性化させます。
また、黒にんにくに含まれる抗酸化物質は、がん細胞を発生させないように予防する働きがあります。
また、がん細胞が発生したとしてもその増殖を防ぐ抗がん作用を持っている点も特徴です。
実際、がんが進行した患者に黒にんにくを与え続けることで、がん細胞が減少し免疫力が高まったという結果も出ています。
黒にんにくは白にんにくを長期熟成させたものですが、白にんにくよりも傷ついた細胞を修復させる力が13倍にもなるともいわれており、がんの予防にも高い効果が期待できます。
黒にんにく以外にがんに効果がある食材
黒にんにくは、食材のなかでもとくにがんを抑える働きを持つ成分が多いですが、実はそれ以外にもがんに効果のある食材があります。
以下に、黒にんにく以外で抗がん作用のある食材をまとめました。
がんを抑える効果がある食材と効果の一覧
キャベツ | ・肺がんや膀胱がんの予防に有効
・胃潰瘍を予防 |
ブロッコリー | ・強力な抗がん作用がある |
にんじん | ・免疫力を高める
・強い抗酸化作用で肺がんや胃がんの予防 |
ピーマン | ・強力な抗酸化作用がある |
キャベツには、がん抑制効果の強いイソチオシアネートと発がん物質を抑制するペルオキシダーゼという酵素が多く含まれています。
ブロッコリーに含まれているスルフォラファンという成分は、イオウ化合物の1種で強い抗がん作用があります。
最近では、ブロッコリースプラウトという新芽もありますが、含まれているスルフォラファンはブロッコリーの約20倍です。
にんじんは強い抗酸化作用を持ち、胃がん・肺がん発症の予防に効果的とされています。
ピーマンは、がんの予防効果の高い食品のなかでもとくに予防に効果的とされる食材です。
とくにビタミンCが緑色のピーマンの2~3倍も含まれているパプリカは、がんの予防に高い効果があります。
このように、食材によって作用するがんの種類は違います。
がんの発症を防ぐ方法
がんに予防効果のある食べ物を摂るだけでもよいですが、それだけでは高い効果は見込めません。
実は、食べ物以外にもがんを予防する方法はいくつかあります。
以下に、5つの予防法をまとめました。
予防法①たばこの煙を吸わないようにする
たばこは、肺がんをはじめ多くの種類のがんを発症する可能性があるといわれています。
他人のたばこの煙を吸ってしまう場合でも、肺がん・乳がんなどを発症してしまう危険性は高くなります。
吸っている本人だけではなく、身近な人々の健康も害してしまうので、がんを予防するのであれば喫煙者は禁煙を心がけ、たばこを普段吸わない方は受動喫煙をなるべく避けるようにしましょう。
予防法②食生活を見直す
食生活を見直すことでがんの発症率は低くなります。
塩分を控えた野菜中心の食生活を心がけ、黒にんにくなどの抗がん作用のある食材を摂取するとよいでしょう。
また、塩分を控えた食事は、胃がんの予防だけでなく高血圧や循環器系の疾患リスクの低下にもつながります。
このように、食生活を見直すだけでがん予防のほかにもさまざまな生活習慣病の予防にも効果があります。
黒にんにくと血圧の関係については「黒にんにくは血圧の改善に効果あり?高血圧の予防法も紹介」の記事で詳しく説明しているのでぜひご覧ください。
予防法③飲酒を控える
多量の飲酒は、がんの危険性を高めてしまいます。
日常的にお酒を飲む方のがんの発症リスクは、普段飲まない方に比べて20%ほど高くなる傾向があります。
飲酒が原因で引き起こされるがんの種類は多数あり、場合によっては気付きにくい臓器にがんができる可能性も考えられるでしょう。
もし飲酒をする場合は日本酒なら1合程度、ビールなら大瓶1本程度を目安に飲酒をとどめるとよいでしょう。
飲酒には食道がん・大腸がんとの関連性も強く、女性の場合では乳がんのリスクもあります。
とくに、女性のほうが男性よりも体質的に飲酒の影響を受けやすいということもあり、少ない量でも発症の危険性があるともいわれています。
飲酒をする場合、日本酒は1合程度の量にまでとどめて、日常的な飲酒の習慣がない方がお酒を飲む際は適度な飲酒を心がけましょう。
予防法④適正体重をキープする
がんのリスクは、肥満度をさすBMIに関係するともいわれています。
がんの死亡リスクが低いとされているBMIの目安は、男性の場合は21.0~26.9、女性の場合は21.0~24.9です。
がんで死亡してしまう危険性は、男性では肥満の方よりも痩せている方のほうが高い傾向がありますが、女性の場合はBMIの数値が高いほうが、死亡リスクが高い傾向にあります。
とくに、閉経後は肥満が乳がんにつながるおそれがあるので、太りすぎには注意しましょう。
がんによる死亡リスクを抑えるには、男性はBMIが21~27、女性はBMIが21~25の範囲になるように体重を管理することが最適です。
予防法⑤適度な運動を行う
国立がん研究センターの研究報告によると、男女とも積極的に運動している方ほど、がんになる確率が低いことが判明しました。
とくに、はっきりとリスクの低下がみられているものは、日常的に運動をする習慣がついている方です。
運動をする男性と女性のがんになる確率を見ると、男性では結腸がん・肝がん・膵がんが、女性では胃がんになる確率が低下していました。
がんの予防に最適な運動量の目安は、ウォーキング運動を1日60分程度行うことです。
参照元:国立がん研究センター – 身体活動量とがん罹患との関連について
がんの予防に効果のある黒にんにくを取り入れて適切な生活習慣を見直そう
今回は、黒にんにくのがんに対する予防効果や予防法などを解説しました。
黒にんにくには、がん細胞を減少させる効果がある栄養素が含まれています。
しかし、ただ黒にんにくを食べるだけではなく、食生活を見直すことや禁煙をするなど生活習慣を見つめなおすことで、がんにかかる確率を下げることができます。
自身の生活習慣を改めつつ、黒にんにくをはじめ抗酸化・抗がん作用のある食材を食べてがんの予防をしていきましょう。