にんにくには、さまざまな栄養成分が含まれているため、健康によい食品とされています。
摂取することで得られる効果を高めるためにも、含まれている栄養成分を知っておきましょう。
そこで今回は、にんにくに含まれる栄養成分や、摂取することで期待できる健康に対する効果などを紹介します。
にんにくの栄養成分を知りたいとお考えの方や、疲労感や冷え性などにお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
にんにくとは、中央アジアが原産であるとされている、ユリ科ネギ属の植物のことです。
球根や茎、そして葉の部分が食用とされており、独特な風味と香りをもつ香味野菜として、世界中で食べられています。
ただし、にんにくには、刺激が強い成分が含まれており、過剰に摂取すると、胃腸の調子が悪くなる可能性があるため注意が必要です。
にんにくの品種は、主に生育地によって寒地系と暖地系に分けられます。
寒地系のにんにくは、0~15℃の環境下に1か月程度さらされると、側球芽とよばれる芽ができます。
側球芽は、にんにくの1片のもととなる部分であるため、低温期間が長ければ長いほど、側球芽が大きくなり、立派なにんにくに成長するというわけです。
また、寒地系のにんにくは、冬のあいだは休眠します。
休眠とは、寒さなどの生育に不都合な条件を避けるために、植物が成長を一時的に止める状態のことです。
寒地系のにんにくは、冬に休眠して、にんにくの生育を止めるため、雪に埋もれた状態であっても安心です。
一方で、暖地系のにんにくは、生育するために低温の状態を保つ必要はありません。
寒地系のにんにくとは異なり、冬のあいだは休眠せずに成長しつづけるため、収穫期が寒地系の品種と比べると早いという特徴があります。
寒地系のにんにくの代表的な品種としては、青森県で主に栽培されている「福地ホワイト六片種」などが挙げられます。 暖地系のにんにくの代表的な品種は、四国や九州を主な産地とする「上海早生」や、長崎県の壱岐市発祥である「壱州早生(いしゅうわせ)」です。
なお、岡崎屋が製造と販売を行っている「純黒にんにく」は、青森県産の福地ホワイト六片種を使用しております。
気になった方は、ぜひこちらからお買い求めください!
にんにく(生) にんにく100gあたりの栄養価
エネルギー | 623 kJ (149 kcal) |
---|---|
炭水化物 | 33.06 g |
糖分 | 1.00g |
食物繊維 | 2.1 g |
脂肪 | 0.5 g |
タンパク質 | 6.39 g |
βカロテン | 5 μg |
ビタミンB1 | 0.2 mg |
ビタミンB2 | 0.11 mg |
ビタミンB3 | 0.7 mg |
パントテン酸(ビタミンB5) | 0.596 mg |
ビタミンB6 | 1.235 mg |
葉酸(ビタミンB9) | 3 μg |
ビタミンC | 31.2 mg |
カルシウム | 181 mg |
鉄分 | 1.7 mg |
マグネシウム | 25 mg |
マンガン | 1.672 mg |
セレン | 14.2 μg |
リン | 153 mg |
カリウム | 401 mg |
塩分 | 17 mg |
亜鉛 | 1.16 mg |
にんにくの主成分
アリイン アリナーゼ アリシン ジアリルジスルフィド アホエン アリチアミン スコルジニン ゲルマニウム メチルアリルトリスルフィド |
スコルジニンは、にんにく臭とは無関係な成分で、にんにくパワーを発揮する素となります。
スコルジニンは窒素や硫黄を含む複雑な化合物で生理活性物質です。
1kgのニンニクから純品が3.9g程しか得られないと言われます。
アリイン(アミノ酸の一種でそれ自体は無臭)はアリナーゼと言う酵素の作用によりアリシンに変化します。
変化したアリシンはアリインと違い特異臭を発揮する様になり、これがニンニク臭となるわけです。
にんにくの成分の解明はまだ一部にすぎず、たとえばゲルマニウムなども含まれていると推定されていて、新たなニンニクパワーの解明が期待されています。
ここからは、豊富なにんにくの栄養成分のなかでも、代表的な5つの栄養成分を紹介します。
ビタミンB1は、糖質やアミノ酸をエネルギーに変換することを助ける栄養成分です。
体内でビタミンB1が不足すると、食事から摂取した糖質をエネルギーに変換できずに、疲労の原因となる乳酸などが溜まるため、疲労を感じやすくなります。
なお、にんにくに含まれているビタミンB1の量は、100gあたり0.2mg程度です。
ビタミンB6も、ビタミンB1と同じように、アミノ酸をエネルギーに変換することを助ける役割があります。
くわえて、摂取した食べ物の消化や吸収を促す「酵素」の働きをサポートする、「補酵素」としても作用します。
酵素の一部は、補酵素がなければ十分に作用しないため、補酵素であるビタミンB6の摂取は欠かせません。
また、ビタミンB6の摂取量の目安は、1日あたり1.3mg程度です。
にんにくに含まれているビタミンB6は、100gあたり1.53mg程度であるため、にんにくを摂取することで、1日の摂取量の目安に近づけることが可能です。
アリシンは、刺激性がある硫化アリルの一種であり、にんにくの独特な風味や辛味の主成分です。
主な作用として、ビタミンB1の吸収率を向上させることなどが挙げられます。
また、アリシンを、うま味成分である「グルタミン酸ナトリウム」や「イノシン酸」と組み合わせることで、食欲増進にもつながります。
一方で、アリシンを過剰に摂取すると、胃に負担をかけてしまう可能性や、腸内細菌を死滅させる可能性があるため、にんにくの摂取量には注意が必要です。
カロテンは、ニンジンや唐辛子などに多く含まれている赤色の色素です。
にんにくでは、芽の部分に多く含まれています。
カロテンの特徴は、摂取することによって、体内でビタミンAに変換されるということです。
ビタミンAには、目や皮膚の粘膜を健康に保つ働きや、暗い場所で視力を保つ働きなどがあります。
リンは、歯や骨の健康的な成長を、促進する働きのあるミネラルの一種です。
カルシウムやマグネシウムとともに歯や骨を構成しているため、新しい歯や骨の成長に欠かせない成分です。
また、リンの摂取量の目安は、1日あたり、成人男性の方が1,000mgで、成人女性の方が800mgとされています。
にんにくに含まれているリンは、100gあたり160mg程度であるため、リンが多く含まれている玄米やえびをはじめとする、ほかの食品と合わせて摂取することを心がけましょう。
黒にんにくは、一般的なにんにくを、決められた温度と湿度の環境下で、1か月ほど熟成させたものです。
一般的なにんにくをさらに熟成させることで、さまざまな栄養成分が増加するという特徴があります。
以下は、岡崎屋の純黒にんにくと通常の白いにんにくとの成分比較になります。
アミノ酸等増加量比較
必須アミノ酸等増加しています。
純黒にんにくと通常の白いにんにくのアミノ酸組成成分
純黒にんにく | にんにく | |
アスパラギン酸 | 14.30mg | 7.89mg |
---|---|---|
グルタミン酸 | 11.33mg | 21.73mg |
アスパラギン | 8.82mg | 47.00mg |
ヒスチジン | 2.85mg | 103.70mg |
セリン | 11.80mg | 19.73mg |
グルタミン | 0.08mg | 45.97mg |
アルギニン | 388.00mg | 110.33mg |
グリシン | 11.67mg | 16.23mg |
スレオニン | ND | >ND |
アラニン | 115.00mg | 20.43mg |
チロシン | 6.38m | 1.72mg |
メチオニン | 0.01mg | 0.96mg |
バリン | 29.20mg | 7.05mg |
フェニルアラニン | 2.70m | 0.40mg |
イソロイシン | 15.03mg | 1.51mg |
ロイシン | 18.20mg | 1.82mg |
リジン | 32.10mg | 64.73mg |
システイン | 0.11mg | 0.06mg |
トリプトファン | 0.14mg | 0.15mg |
プロリン | 57.20mg | 8.22mg |
S-アリル-L-システイン | 16mg | 1mg |
アリシン | ND | 17mg |
アリイン | 68mg | 518mg |
総ポリフェノール | 215mg | 34mg |
mg/100g
食品医薬品安全評価分析センター
計量証明事業所 青森県登録番号 第73号
株式会社マシス
2008年7月29日
分析依頼 NO.23025
分析依頼 NO.23026
ここからは、黒にんにくへと熟成させることで際立って増加する、2つの栄養成分を紹介します。
黒にんにくについては、「黒にんにくとは?含まれている成分や期待できる効果を紹介」の記事で詳しく説明しておりますので、興味がある方は是非ご覧ください。
アルギニンはアミノ酸の一種であり、黒にんにくには、にんにくの3倍程度のアルギニンが含まれています。
期待できる効果は、成長ホルモンの分泌を促すことによって、筋肉を増強することです。
さらに、血管を拡張する作用によって、血液の流れがよくなると、動脈硬化や心筋梗塞、ならびに脳梗塞などの予防につながります。
ただし、アルギニンは体内で合成できるアミノ酸ではあるものの、生成能力が十分ではありません。
体内における不足分を、アルギニンが含まれている食品で補う必要があるため、黒にんにくを食べることはおすすめです。
ポリフェノールとは、植物が光合成によって生成する抗酸化物質のことです。
ほとんどすべての植物に含まれており、植物の色や苦味のもととなっています。
黒にんにくにも含まれているポリフェノールには、活性酸素の増加を防ぐ効果が期待できるため、疲労の回復や高血圧の改善、そしてシミやしわの予防などにつながります。
なお、黒にんにくに含まれているポリフェノールは、野菜のなかでもトップクラスの含有量です。
そのため、健康や美容に気をつけたいとお考えの方は、黒にんにくを普段の食事に取り入れてみることをおすすめします。
ここからは、にんにくを摂取することで期待できる、健康に対する4つの効果を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
にんにくを摂取すると、疲労の回復につながります。
なぜなら、にんにくに含まれているビタミンB1とアリシンには、疲労を回復させる効果が期待できるためです。
ビタミンB1とアリシンが、体内で結合すると、アリチアミンとよばれる成分に変化します。
アリチアミンには、ビタミンB1と比べて、体内に吸収されやすいという特徴があります。
そのため、アリチアミンに変化することで、血液中に長く留まることができ、疲労を回復させることが可能です。
また、ビタミンB1の疲労回復効果はそれだけではありません。
ビタミンB1には、食事から摂取した糖質をエネルギーに変換して、疲労の原因である乳酸が溜まることを防ぐ働きもあります。
このように、ビタミンB1とアリシンの相乗効果によって、疲労の回復につながるため、疲労感にお悩みの場合は、にんにくを摂取することをおすすめします。
にんにくを摂取すると、冷え性を改善する効果も期待できます。
冷え性とは、血液の流れが悪くなることによって、手足の先端に冷えを感じる症状のことです。
にんにくに含まれているアリシンを加熱すると「スコルジニン」とよばれる成分に変化します。
スコルジニンには、血管を拡張する作用によって、血液の流れをよくする効果が期待できるため、冷え性の改善につながるというわけです。
冷え性を改善したいとお考えの方は、にんにくを意識的に摂取してみましょう。
にんにくには、動脈硬化の予防につながる効果も期待できます。
なぜなら、動脈硬化の原因であるコレステロールの量を、血液中でコントロールできるためです。
動脈硬化とは、動脈の血管が硬くなり、弾力性が失われた状態のことです。
動脈硬化が進行すると、血管の中にコレステロールが溜まることで血液の流れが滞ります。
にんにくに含まれているアリシンには、血液の流れをよくする効果にくわえて、コレステロールの増加を抑える効果があるため、動脈硬化の予防につながるというわけです。
また、アリシンに熱を加えることで変化したスコルジニンには、血液中の余分なコレステロールを排除する働きもあります。
にんにくを摂取すると、免疫力を高める効果も期待できます。
人間に備わっている免疫力は、ストレスや加齢、そして活性酸素などの影響で低下していきます。
その状態でウイルスや細菌が体内に侵入すると、風邪などにかかりやすくなるため注意しなければなりません。
にんにくに含まれているアリシンには、殺菌効果が期待できるため、にんにくを摂取することで、風邪や病気にかかりにくい体をつくることが可能です。
免疫力を向上させるためにも、規則正しい生活を心がけたうえで、普段の食事ににんにくを取り入れてみましょう。
せっかくにんにくを食べるのであれば、できるだけ新鮮なものを食べたいですよね。 新鮮なにんにくを選ぶポイントは、全体的に丸みがあり、実が固いものを選ぶことです。
にんにく全体のかたちがふっくらとしていて、丸みを帯びている場合は、水分が多く新鮮なにんにくである証拠です。
反対に、かたちが歪んでいて、柔らかくなっている場合は、収穫から時間が経ったにんにくである可能性が高く、おいしさや香りが損なわれているかもしれません。
また、水分が多く新鮮なにんにくの特徴として、ずっしりとした重さがあるという点が挙げられます。
新鮮なにんにくを食べたいとお考えの方は、にんにくのかたちが丸みを帯びつつ、十分な固さと重さがあるものを選ぶことをおすすめします。
ここでは、岡崎屋のにんにくをご購入してくださった消費者の皆様が送ってくださったレシピを2つ紹介します。
まず紹介するのは、保存食でもあるにんにくの醤油漬けです。
醤油に漬け始めてから早くて1週間ほどから食べられます(目安は3か月後)
作り方は以下の通りです。
詳しくはこちらのページからご確認ください!
「にんにくレシピ!にんにくのしょうゆ漬けの作り方!」
続いては定番の、野菜炒めです。
作り方は以下の通りです。
詳しくはこちらのページからご確認ください!
「にんにくレシピ!にんにくの野菜いための作り方!」
にんにくは、保存法に気をつけることで、ある程度長持ちさせることができます。
ここからは、にんにくを長持ちさせるために、おすすめの3つの保存法を紹介します。
にんにくは、冷蔵庫に入れておくことで、1か月程度保存できます。
にんにくを冷蔵庫で保存する場合は、薄皮をむいたうえで、新聞紙やキッチンペーパーなどに包みましょう。
ただし、新聞紙などで包まずに、ジップつきの袋やポリ袋などで密閉してしまうと、にんにく自体から出る湿気によって、カビが発生するおそれがあるため注意が必要です。
また、野菜室では、にんにくを保存しないことをおすすめします。
なぜなら、にんにくの発芽や傷みを早めてしまう可能性があるためです。
にんにくは、冷凍することで、1か月程度保存することが可能です。
にんにくを冷凍して保存する場合は、1片ずつに分けたうえで、2~3片をラップに包み、ジップつきの袋などに入れましょう。
また、すりおろしや薄切り、あるいはみじん切りしたにんにくを小分けにして、冷凍する方法もあります。
すぐに取り出して調理できるというメリットがある一方で、そのまま冷凍する場合と比べて、にんにくの風味や香りが飛びやすくなるため、保存期間は1~2週間程度です。
薄切りやみじん切りしたにんにくを、オイルやしょうゆなどに漬け込んで保存する方法もおすすめです。
この保存方法は、調味料として、そのまま料理の味つけに使えます。
ただし、保存期間の目安が1週間程度と短く、にんにくの独特な香りもあるため、瓶などの密閉容器に入れたうえで、冷蔵庫で保管しましょう。
いかがでしたでしょうか?
にんにくは、中央アジアが原産であるとされている、ユリ科ネギ属の植物です。
にんにくに含まれている代表的な栄養成分として、ビタミンB1やアリシンなどが挙げられます。
そして、一般的なにんにくを、1か月ほど熟成させた黒にんにくには、アルギニンやポリフェノールといった成分が豊富に含まれています。
にんにくを摂取すると、さまざまな栄養成分の働きによって、疲労の回復や冷え性の改善などにも効果が期待できるため、普段の食事に取り入れてみましょう。
岡崎屋では、国内最高級の青森県産のにんにくを販売しております。
数多くのにんにくや黒にんにくを取り揃えておりますので、岡崎屋のWebサイトをご覧ください。
休業中もご注文をお受けいたしますが、商品の発送・お問い合せ等のご返答がお休みとなります。休業中にいただいたご注文は休み明けより順に発送させていただきます。予めご了承くださいますようお願い申し上げます。
休業日:土、日、祝日 夏季休業、年末年始
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