黒にんにくは、健康増進に効果が期待できる健康食品です。
しかし、保護者の方のなかには、幼児や子どもに黒にんにくを食べさせても大丈夫なのかと疑問に感じている方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、黒にんにくを幼児や子どもに食べさせてもよいのかという疑問に対する答えや、黒にんにくを食べる際の注意点などを紹介します。
親子で健康的な生活を送りたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
美容や健康増進に効果が期待できることから、近年黒にんにくが高く注目されています。
しかし、黒にんにくに興味はあるものの「食べ方がよくわからない」「副作用が心配」といった不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
下記記事では岡崎屋の黒にんにくについてご紹介しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。
黒にんにくとは
実は、黒にんにくと白にんにく(生にんにく)は同じ野菜です。
高温多湿の環境で白にんにくを20~40日ほど熟成させ、黒く変色したにんにくのことを、一般的に黒にんにくといいます。
黒にんにくが黒い理由は、腐食やカビが発生することによる変色ではなく、熟成の過程でアミノ酸や糖質が結びつくことによる「メイラード反応」によるものです。
また、黒にんにくには、S-アリルシステインやポリフェノール、ビタミンなど健康によい成分が豊富に含まれているので、健康状態の維持への効果が期待できます。
黒にんにくは白にんにくのような刺激臭はほとんどなく、口に入れるとほのかな酸味を楽しむことができるので、皮を剥いたらプルーンのような感覚でそのまま食べられます。
「黒にんにくとは?白にんにくとの違いや特徴も紹介」の記事で、黒にんにくについて詳しく説明しているので、よろしければご覧ください。
黒にんにくは幼児や子どもが食べても問題ないのか
「にんにく」と聞くと、刺激が強いイメージやお腹を壊すイメージがあるため、小さなお子さまに食べさせることに抵抗感があるという保護者の方もいらっしゃるでしょう。
しかし、結論から申し上げますと、幼児や子どもが黒にんにくを食べることに問題はありません。
黒にんにくには、子どもの成長や健康に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。
たとえば、黒にんにく特有の栄養素であるS-アリルシステインは、体内を錆びにくくする「抗酸化作用」があり、血の流れをサラサラにします。
ほかにも、黒にんにくに豊富に含まれているタンパク質やビタミンなどの栄養素は、健康な体づくりや脳の活性化に効果が期待できるでしょう。
ただし、微量ではありますが、黒にんにくには腸や胃に刺激を与える成分が含まれています。
そのため、摂取量が多い場合や、お子さまの体質が合わない場合などは、黒にんにくを食べることで体調を崩す可能性があるという点には注意が必要です。
幼児や子どもの適切な黒にんにくの摂取量
幼児が黒にんにくを食べること自体には問題はありませんが、年齢ごとに適切な摂取量が異なるため、大量に食べ過ぎないことが大切です。
以下を参考に、お子さまの年齢ごとに適切な量を与えましょう。
また、「黒にんにくに副作用はある?食べる量の目安とともに解説」の記事では黒にんにくの食べ過ぎによって起きる副作用について紹介されているので、ぜひご覧ください。
ケース①乳児や授乳中の子ども
黒にんにくは栄養バランスがよい健康食品ですが、消化器官が発達していない乳児には、ほかの食べ物と同様に与えないようにしましょう。
黒にんにくを食べさせてもよいとされる時期は、離乳食後期である9~11か月頃が目安です。
また、授乳中の子どもの場合は1回あたりに食べられる量が少ないため、1日1個未満を目安に、少しずつ食べさせましょう。
ケース②幼児
授乳期を終えた時期からは、1日1個を目安に黒にんにくを食べさせても問題ありません。
ただし、黒にんにくは種類によって酸味の強さや大きさが異なるため、ものによっては酸っぱくて食べにくいという場合や、大きくて口に入らないという場合も考えられます。
そのため、黒にんにくを子どもが食べやすい大きさに刻むことや、普段の料理に混ぜて食べさせることをおすすめします。
黒にんにくを食べさせることをやめたほうがよい場合
黒にんにくはあくまでも健康食品なので、お子さまに食べさせることにより、深刻なトラブルに発展するということはほとんどありません。
ただし、熟成期間が短い黒にんにくや、保存環境がよくない黒にんにくを食べさせた場合は、お子さまのお腹を壊してしまうこともあります。
また、黒にんにくはネギ属に該当する野菜であるため、お子さまにネギ属の食物アレルギーがある場合は、蕁麻疹や鼻水、くしゃみなどの症状が現れることも考えられます。
そのため、まずはアレルギーの有無の確認をしたのち、少量の黒にんにくを与えてみて、体調に異常がなければ食べさせる量を少しずつ増やしましょう。
幼児や子どもが黒にんにくを食べることで得られる効果とは
小さなお子さまが黒にんにくを摂取することで得られる効果には、以下のようなものがあります。
また、下記のような豊富な効果を持つ黒にんにくに含まれる成分が、「黒にんにくに含まれる豊富な栄養成分をわかりやすく解説」の記事で紹介しているので、ぜひご覧ください。
効果①学習能力や記憶力を高める
黒にんにくには、血液の循環を改善する「アホエン」といわれる栄養素が含まれています。
このアホエンを摂取することにより、脳の神経活動や血流が活発化するため、成長期のお子さまの学習能力や記憶力が高められる効果が期待できます。
また、このアホエンはにんにく特有の成分で、ほかの野菜にはほとんど含まれていません。
そのため、幼児期から黒にんにくを食べることで、アホエンが効率よく摂取できるでしょう。
効果②免疫力を高める
黒にんにくには、体内の免疫力を高める栄養素も豊富に含まれています。
たとえば、黒にんにくに含まれているポリフェノールやアスパラギン酸などの栄養素は、体内の活性酸素を抑える作用があるため、免疫力を高める効果が期待できます。
また、ビタミンや食物繊維などの栄養素も含まれており、これらの栄養素はお子さまの成長や健康の維持に効果的です。
効果③ストレスを軽減する
ストレスを軽減する効果があるという点も、黒にんにくの特徴です。
黒にんにくに含まれているS-アリルシステインやGABA(γ-アミノ酪酸)などの栄養素は、ストレスの軽減やリラックス効果の増進に効果が期待できます。
そのため、お子さまがストレスを抱えることが多い思春期においては、精神状態の改善に役立つでしょう。
また、これらの栄養素には、代謝や肝機能を活発させる効果もあるので、健康の維持にも役立ちます。
黒にんにくに含まれるS-アリルシステインについては「黒にんにくに含まれるS-アリルシステインとは?効果を解説」の記事で詳しく説明しているのでぜひご覧ください。
黒にんにくのおすすめの食べ方
黒にんにくはさまざまなアレンジが可能なので、食べ方のバリエーションも豊富です。
お子さまに黒にんにくを食べさせる際は、以下のような食べ方があるので、ぜひ参考にしてみてください。
また、そのほかにも黒にんにくの食べ方について、「黒にんにくのおすすめの食べ方や調理方法を紹介」の記事で紹介しているので併せてご覧ください。
食べ方①そのまま食べる
白にんにく特有の刺激臭やからみは、黒にんにくに熟成させることにより、ほとんどなくなります。
そのため、黒にんにくは胃や腸への負担が少なく、口に入れるとほのかな酸味とほどよく柔らかい食感を楽しめるため、皮を剥いたらそのまま食べられます。
また、黒にんにくの素材の味を楽しみたい場合や、摂取カロリーを抑えたい場合などにも、この食べ方はおすすめです。
食べ方②トッピングに使う
黒にんにくのフルーティーな風味は、食欲を増進させます。
黒にんにくを、パスタや炒め物、サラダなどの料理のトッピングに使うと、料理の味や見た目にアクセントが加わり、普段の料理がよりおいしくなるでしょう。
食べ方③スムージーに入れる
黒にんにくの酸味は、果物を使ったスムージーとの相性もよいです。
イチゴやバナナ、マンゴーなどをミキサーにかける際に、黒にんにくを一緒に入れると、黒にんにくの甘酸っぱさが果物の甘さを引き立たせるスムージーになります。
また、果物と混ぜることで黒にんにく特有の酸味が控え目になるため、黒にんにくの酸味が苦手なお子さまでもおいしく飲むことができるでしょう。
食べ方④醤油漬けにする
黒にんにくを細かく刻み、醤油に漬けた状態でしばらく寝かせると、さまざまな料理に合わせられる調味料になります。
醤油のしょっぱさと、黒にんにくの甘酸っぱさの相性は抜群で、料理にかけると食欲が進みます。
食べ方⑤お茶にする
黒にんにくの皮をカップに入れ、お湯を注いで2~3分ほど待つと、健康成分のポリフェノールがたっぷり染み出たお茶になります。
ポリフェノールには、健康増進に高い効果が期待できる成分なので、お子さまの成長や健康維持にも役立ちます。
黒にんにくを幼児に与える場合は離乳食後期以降を目安にしよう
いかがでしたでしょうか。
黒にんにくは健康維持に役立つ成分を豊富に含んだ食品なので、幼児や子どもが食べても問題はありません。ただし、乳幼児は消化器官がまだ発達していないため、子どもに食べさせる場合は、離乳食後期である9~11か月頃を目安に与えることをおすすめします。
また、離乳食後期以降であっても、黒にんにくを食べたことにより、お腹を壊してしまう場合や、アレルギー反応が出た場合などは、黒にんにくを食べさせることを中断しましょう。
また、黒にんにくは熟成度合いにより風味も異なるため、幼児が食べる場合は食べやすいものを選びましょう。食べ方も様々なレパートリーがあるため、お子様が食べやすいようアレンジするのもいいかもしれません。