健康や美容によい成分が豊富に含まれていることから、黒にんにくを食べる女性の方も増えてきました。
しかし、女性の方のなかには、妊娠中に黒にんにくを食べてもよいのかが分からず、お悩みの方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、妊娠中の方が黒にんにくを食べてもよいのかという疑問に対する答えや、黒にんにくに含まれる栄養素などを解説します。
黒にんにくを食べたいとお考えの妊婦の方は、ぜひ最後までご覧ください。
美容や健康増進に効果が期待できることから、近年黒にんにくが高く注目されています。
しかし、黒にんにくに興味はあるものの「食べ方がよくわからない」「副作用が心配」といった不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
下記記事では岡崎屋の黒にんにくについてご紹介しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。
黒にんにくは妊婦が食べても大丈夫なのか
結論から申し上げますと、妊婦の方が黒にんにくを食べても問題はありません。
「にんにく」と聞くと、刺激やにおいが強いというイメージがあるため、妊娠中の身体には刺激が強いと思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、通常の白にんにく自体、アレルギーや内臓疾患などがなければ妊婦の方が食べても問題はありません。
そのため、黒にんにくも同様に問題なく食べられるということです。
また、黒にんにくには健康によい栄養素が豊富に含まれているため、妊娠中の身体の健康を保つためにサポートしてくれるでしょう。
ただし、黒にんにくには、腸や胃に刺激を与える成分が微量に含まれており、食べすぎると体調を崩す可能性があるという点には注意が必要です。
黒にんにくの特徴とは
白にんにくと黒にんにくは同じ野菜で、白にんにくを1か月ほど熟成させて、黒く変色したものを、一般的に「黒にんにく」といいます。
黒にんにくが黒い理由は、熟成の過程で起きるアミノ酸や糖質が結びつく反応である「メイラード反応」によるもので、安全性には問題はありません。
黒にんにくの具体的な特徴は以下のとおりです。
黒にんにくと白にんにくの違いについては「黒にんにくとは?白にんにくとの違いや特徴も紹介」の記事で詳しく説明しているのでぜひご覧ください。
黒にんにくのにおいや味
白にんにくは刺激臭が強く、舌が痺れるようなからい味が特徴的ですが、一方で黒にんにくは刺激臭がほとんどなく、ほのかな酸味を味わうことができます。
これは、白にんにくの刺激臭の成分である「アリシン」の量が、黒にんにくに熟成させる過程で大幅に減少、ないしは消滅することによるものです。
また、黒にんにくは、ほどよく柔らかい食感が楽しめるので、プルーンやドライフルーツのような感覚で、そのまま食べられます。
黒にんにくのにおいや味がおかしくなることについては、「黒にんにくの味や食感がおかしくなる原因と対処法を紹介」の記事で詳しく紹介しています。
黒にんにくに含まれている栄養素
黒にんにくに含まれる主な栄養素には、以下のようなものがあります。
栄養素①S-アリルシステイン
S-アリルシステインは、強い抗酸化作用をもっている黒にんにく特有の栄養素です。
抗酸化作用とは、体内の活性酸素を抑える作用のことで、動脈硬化の防止や疲労感の軽減、悪玉コレステロールの減少などの効果が期待できます。
また、睡眠の質を向上させる働きがあることが国内外の研究機関で突き止められています。
このS-アリルシステインは、ほかの野菜にはほとんど含まれておらず、黒にんにくに豊富に含まれている希少な栄養素です。
白にんにくの状態だと含有量が少ないですが、黒にんにくに熟成することで含有量が大幅に増えるという特性を持ち合わせています。
S-アリルシステインについて「黒にんにくに含まれるS-アリルシステインとは?効果を解説」の記事でも詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
栄養素②ポリフェノール
ポリフェノールもまた、強い抗酸化作用をもつ植物由来の成分です。
上記で紹介したS-アリルシステインと同様に、コレステロールの酸化や動脈硬化などを予防する効果があり、生活習慣病に効果的です。
また、免疫力を高める効果や水に溶けやすい性質があるので、比較的短時間で作用しますが、長期間効果は持続しないので、日常的に摂取することにより健康増進に役立ちます。
栄養素③シクロアリイン
シクロアリインは、血液と血管を正常に保つ働きがある、アミノ酸の一種です。
血流の改善や代謝をアップさせる効果があるので、高血圧の予防や脂質異常症などの改善に役立ちます。
また、肩凝りや冷え性、頭痛といった症状の改善にも効果が期待できます。
黒にんにくには、ほかにもたくさんの栄養が含まれており、「黒にんにくに含まれる豊富な栄養成分をわかりやすく解説」の記事で詳しく説明しているのでご興味がある方は覗いて行ってください。
【妊婦の方におすすめ】黒にんにくの成分
ここまで黒にんにくに含まれている主な栄養素を説明しましたが、黒にんにくには、妊婦の方にも嬉しい栄養素も豊富に含まれています。
なかでも、以下で紹介する栄養素は、妊婦の方の体調管理やお腹の赤ちゃんの発育に効果が期待できるので、ぜひ参考にしてみてください。
栄養素①タンパク質
タンパク質は、筋肉や臓器などを形成するために重要な栄養素の1つで、体内のホルモンや免疫物質を合成するための役割を担っています。
体力が必要な妊娠中では、タンパク質を摂取することにより、体力の低下や肌荒れを防ぐ効果が期待できます。
肉や魚だけではなく、黒にんにくにもタンパク質は豊富に含まれているため、タンパク質を気軽に摂取したい場合にもおすすめです。
栄養素②葉酸
水溶性のビタミンの一種である葉酸は、妊娠中に摂取したほうがよいとされる栄養素の1つです。
妊娠中に摂取することにより、赤ちゃんの先天性疾患である、神経閉鎖障害や無脳症などの発症を防ぐ効果が期待できます。
葉酸は植物の葉に多く含まれている栄養素ですが、黒にんにくにも豊富に含まれています。
栄養素③S-アリルシステイン
前項でも紹介した、黒にんにく特有の栄養素のS-アリルシステインは、強い抗酸化作用がある栄養素です。
体内の環境を整えることや、妊娠中のストレスを軽減する効果などが期待できます。
また、多くの妊婦の方が悩まれている、食欲不振や疲労感を改善させる効果もあります。
栄養素④ビタミンB1
ビタミンは、妊婦の方の体調維持だけではなく、お腹の赤ちゃんの発育にも必要な栄養素です。
ビタミンのなかでも、ビタミンB1は重要な栄養素とされていて、摂取量が不足すると食欲不振や神経炎、便秘などの症状が現れるようになります。
また、お腹の赤ちゃんの神経細胞形成にも重要な栄養素とされているため、妊婦の方は積極的に摂取したほうがよいでしょう。
妊娠中は、普段よりも多くのエネルギーが必要になるため、ビタミンB1の必要量も増加します。
そのため、妊婦の方は、黒にんにくをはじめとした食品やサプリメントなどで、ビタミンB1を摂取することをおすすめします。
食事以外で気をつけておきたい妊娠中の注意事項
お腹の赤ちゃんが元気に生まれてくるためにも、妊娠中の方は生活習慣にも気をつけなければなりません。
妊娠中の場合において、食事以外で気をつけておきたい注意事項には以下のようなものがあるので、ぜひ参考にしてみてください。
注意事項①喫煙をしない
妊娠中の喫煙は、妊婦の方にも、お腹の赤ちゃんにも悪い影響を与えます。
妊娠前は日常的に喫煙していたという方にとってはつらいかもしれませんが、妊娠中は原則、喫煙を控えなければなりません。
タバコの煙に含まれる一酸化炭素が血液中に取り込まれると、お腹の赤ちゃんへ届く酸素の量が少なくなり、早産や低体重児の出産、自然流産などのリスクが高まります。
また、周囲の人が吸ったタバコの副流煙による「受動喫煙」も、同様に避けなければなりません。
そのため、同居している家族の方がタバコを吸っているという場合は、場所を変えて喫煙してもらう、あるいは一緒に禁煙するといった協力を求めましょう。
注意事項②飲酒をしない
喫煙と同様に、飲酒も妊婦の方やお腹の赤ちゃんによくない影響を与えるため、控えましょう。
妊娠中に飲酒をすると「胎児性アルコール・スペクトラム障害」とよばれる、低体重児の出産や脳障害などを引き起こすリスクが高まります。
注意事項③ハイヒールを履かない
妊娠中の方は、ハイヒールの着用も避けましょう。
妊娠中は、赤ちゃんの成長に伴い体型が変化するため、重心や歩き方も次第に変わります。
ハイヒールは歩き方が不安定になるだけではなく、腰や足に負担がかかるため、妊婦の方にとっても赤ちゃんにとっても悪い影響を与えます。
また、ハイヒールを履いていると転びやすくなるという点も妊婦の方にとっては危険です。
バランスを崩して転倒すると、流産や早産に繋がる危険性も考えられるでしょう。
そのため、妊娠中はハイヒールではなく、機能性を重視したスニーカーやフラットシューズなどを着用することをおすすめします。
注意事項④過度な運動を避ける
適度な運動は、妊娠中の健康維持のために取り入れたいところですが、過度な運動や激しい有酸素運動、また長時間の運動は避けなければいけません。
過度な運動を続けると、お腹の赤ちゃんにも強い負担がかかり、切迫流産や早産などのリスクが高まります。
そのため、妊娠中は長時間の運動を避け、ウォーキングや体操といった、体の負担が軽い運動を行いましょう。
注意事項⑤赤ちゃんに負担がかかる移動手段を避ける
妊娠中は、お腹の赤ちゃんに負担がかかる移動手段をなるべく避けましょう。
たとえば、電車やバスといった、混雑している状態で立って乗ることになるような乗り物には注意が必要です。
通勤時間帯の電車やバスは込みやすいため、お腹が圧迫される危険性や転んでしまう危険性も高いです。
そのため、妊娠中はお腹の赤ちゃんに負担がかからないような、タクシーや徒歩などの移動手段を選ぶことをおすすめします。
また、会社に勤めている方は、通勤ラッシュを避けるための時差出勤や、リモートワークができないかどうかを会社に相談しましょう。
黒にんにくには妊婦の健康を助ける栄養素が豊富に含まれている
いかがでしたでしょうか。
黒にんにくは刺激臭がほとんどなく、味もフルーティーで食感も柔らかいため、妊娠中の方でも安心して食べられます。
それだけではなく、お腹の赤ちゃんの形成に必要なタンパク質や葉酸など、妊婦の方が取り入れたい栄養素が豊富に含まれています。
また、妊娠中は食生活だけではなく、生活習慣にも気をつけましょう。
喫煙や飲酒を禁止することはもちろんですが、ハイヒールの着用や過度な運動も、母体やお腹の赤ちゃんにも悪い影響を与えるため、注意が必要です。