前日にお酒を飲みすぎて、二日酔いの症状がつらいという方もいらっしゃいますよね。
実は、二日酔いの症状に、黒にんにくの成分が効果的であることをご存じでしょうか。
本記事では、肝臓の働きと二日酔いの原因をふまえて、黒にんにくが二日酔いに効果的な理由を解説します。
二日酔いの症状の緩和方法を知りたい方や、黒にんにくに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
美容や健康増進に効果が期待できることから、近年黒にんにくが高く注目されています。
しかし、黒にんにくに興味はあるものの「食べ方がよくわからない」「副作用が心配」といった不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
下記記事では岡崎屋の黒にんにくについてご紹介しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。
肝臓の働き
肝臓では、数千もの酵素によって複雑な化学変化が起きています。
以下に、肝臓の主な働きを3つ解説します。
働き①胆汁を作る
肝臓のなかの肝細胞では、脂肪を消費する働きのある胆汁とよばれる体液が分泌されています。
胆汁は食べ物の脂肪に反応して十二指腸へ排出され、食後およそ1時間で分泌が始まり、食べ物に含まれている脂肪を分解することで、脂肪の消化・吸収を助けます。
働き②栄養素を蓄えて変化させる
肝臓には、食べ物 に含まれる栄養素を、体が吸収できるように変化させる働きもあります。
たとえば、ぶどう糖をグリコーゲンという栄養素に変化させて、必要になったときに体内へ送り出す働きなどです。
働き③毒を中和させる
お酒に含まれるアルコールや、たばこに含まれるニコチンといった、人体にとって毒物となる物質を分解し、無毒な物質に変えることも肝臓の役割の1つです。
肝臓内にあるADH(アルコール脱水素酵素) とMEOS(ミクロソームエタノール酸化系)という2つの酵素が働くことで、アルコールはアセトアルデヒドという成分に分解されます。
そして、ALDH(アセトアルデヒド脱水素酵素)という酵素がアセトアルデヒドを酢酸に変化させることで、 人体に無害な状態になるのです。
また、アルコールの分解には体内のビタミンB1 も一緒に消費されます。
黒にんにくが肝臓や脂肪に与える影響について「黒にんにくが脂肪や肝臓に与える影響を徹底解説」の記事で徹底的に解説しているのでぜひご覧ください。
二日酔いの 原因と対処法
二日酔いが起こる原因は、大きく分けて2つあります。
頭痛や全身のだるさなどの症状は、アセトアルデヒドという成分が原因です。
お酒に含まれるアルコールは体内では毒物として認識されるため、肝臓でアセトアルデヒドに分解されます。
このアセトアルデヒドが増えてしまうと、二日酔いの症状が現れます。
そのため、大量にアルコールを摂取するとアセトアルデヒドが全身にいきわたり、神経細胞に影響を与えて、頭痛や全身のだるさが引き起こされるのです。
もう1つの原因は、逆流性食道炎です。
胃と食道は、通常時は逆流を防ぐために締まっている状態ですが、アルコールを摂取すると緩みます。
すると、胃液が簡単に食道へ逆流するようになり 、結果、吐き気や胸やけなどの症状が現れます。
二日酔いの治し方とは
二日酔いには、症状を軽くすることを中心に対処することが有効です。
以下に、症状ごとの対処方法を紹介します。
症状①頭痛が激しい場合
二日酔いによる頭痛の原因は、肝臓によってアルコールから分解された成分であるアセトアルデヒドが体内に残っているためです。
そのため、アセトアルデヒドをできるだけ体の外に出すことで頭痛を軽くできます。
なお、アセトアルデヒドは尿に溶かして排出できるため、尿を出すためには、水分補給が大切です。
また、水分を十分にとることで体内のアセトアルデヒドが薄まり、症状が緩和される可能性もあります。
ただし、水分を過剰に摂取することで逆流性食道炎が引き起こされる可能性があるため、水分のとりすぎには注意しましょう。
症状②身体にだるさを感じる場合
全身のだるさを感じるときもまた、アセトアルデヒドが体内に残っていることが原因と考えられます。
その場合は、頭痛がある際と同様に水分を補給して体内のアセトアルデヒドを薄めて、体外に排出しましょう。
また、ビタミンB1を適切に摂取することも大切です。
なぜなら、ビタミンB1が不足していると、食事をとっても食べ物に含まれている栄養がエネルギーに変換されず、疲労感が改善されないためです。
ビタミンB1は、豚肉や魚類のほか、黒にんにくにも豊富に含まれています。
症状③吐き気が激しい場合
二日酔いの際の激しい吐き気は、 逆流性食道炎によるものです。
このような症状を緩和させるためには、薬による治療が効果的です。
二日酔いに効果的な薬は市販されているため、吐き気に効果のある薬を選んで服用することをおすすめします。
また、二日酔いの状態になっているということは、胃に負担がかかっているということでもあるため、脂肪の多い食事は避けて、消化によいものを食べましょう。
黒にんにくは二日酔いに効果的なのか
黒にんにくは二日酔いの症状の緩和にも効果的だといわれています。
では、なぜ黒にんにくが二日酔いに効果的なのか、理由を具体的な効果とともに以下にまとめました。
一方で、二日酔いに関わらず黒にんにくは食べ過ぎると副作用を起こしてしまいます。
黒にんにくの食べ過ぎによっておこる副作用について知りたい方は、「黒にんにくに副作用はある?食べる量の目安とともに解説」の記事をご覧ください。
効果①アルコールの分解で不足したビタミンB1を補える
肝臓がアルコールを分解する際には、体内のビタミンが消費されます。
なかでも、ビタミンB1は体内への吸収性が低く、不足しがちな栄養素です。
また、ビタミンB1が不足していると、二日酔いの翌日に疲労感がある状態で食事をとっても、疲れが改善されません。
このようなとき、黒にんにくを食べることで不足しがちなビタミンB1を補うことができます。
黒にんにくに含まれる栄養素はビタミンB1と結合する特徴があり、結合したビタミンB1は体内に吸収されやすくなります。
よって、黒にんにくには不足したビタミンB1を補う効果があるのです。
黒にんにくに含まれる栄養素については「黒にんにくに含まれる豊富な栄養成分をわかりやすく解説」の記事で詳しく説明しているのでぜひご覧ください。
効果②アルコールの分解で発生した活性酸素を抑えられる
肝臓では、アルコールを分解する際に、活性酸素という物質が発生します。
活性酸素は、大量に発生すると肝臓を攻撃して、アルコールの分解を妨げる物質です。
活性酸素そのものが二日酔いの原因になるわけではありませんが、活性酸素によってアルコールの分解が妨げられてしまうと、二日酔いの症状が出る可能性があります。
黒にんにくには、活性酸素を抑え込む抗酸化物質とよばれる栄養素が豊富に含まれています。
そのため、黒にんにくには活性酸素を抑えて、肝機能を守る働きもあるのです。
黒にんにく以外の二日酔いに効く食べ物や飲み物
黒にんにくに含まれる栄養素には、肝機能を助けて二日酔いの症状の回復を促す効果があります。
また、ほかにも二日酔いに効果のある成分が含まれている食べ物や飲み物があるため、ここでは黒にんにくと同様に、二日酔いに効果がある食べ物や飲み物を紹介します。
穀類
穀物の胚芽にはビタミンB1が豊富に含まれています。
そのため、玄米や胚芽米、全粒粉入りのパンなどを食べると、アルコールの分解に必要なビタミンが補えます。
ただし、小麦粉や精米では製造の過程で胚芽が失われていることが多いため、二日酔いの症状を改善したいのであれば、玄米や全粒粉を使用した食品がおすすめです。
大豆
大豆に含まれるたんぱく質は肝臓に作用して、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドの分解を促します。
また、大豆にもビタミンB1が豊富に含まれているため、肝臓の働きを支える効果もあります。
味噌汁
味噌汁に含まれるアミノ酸は、アセトアルデヒドの分解を促します。
なかでも、しじみの味噌汁は特におすすめです。
しじみに含まれるオルニチンという成分が肝機能の働きを助けるため、二日酔いの症状の改善に効果があります。
果物
アルコールの分解にはビタミンを消費するため、果物を食べてビタミンを補うとよいでしょう。
また、果物に含まれるビタミンには、二日酔いを予防する効果もあるため、お酒を飲んだあとだけではなく、お酒を飲む前にも果物を食べることをおすすめします。
スポーツドリンク・経口補水液
二日酔いの原因であるアセトアルデヒドを薄めて体外へ排出するためには、水分補給が大切です。
特に、人体に吸収されやすいスポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。
コーヒー
二日酔いによる頭痛は、コーヒーを飲むことで緩和されることがあります。
なぜなら、コーヒーに含まれるカフェインには、血管を収縮させる作用があり、脳の血液の循環を改善させる効果があるためです。
また、カフェインには利尿作用もあるため、アセトアルデヒドなどの毒物や老廃物を体内から出すことを促します。
黒にんにくは二日酔いで弱った肝臓に優しい食べ物
いかがでしたでしょうか。
肝臓は、人体に毒物であるアルコールを分解する働きがあり、その過程でできるアセトアルデヒドという成分が二日酔いの症状を引き起こします。
また、肝臓がアルコールを分解する際には、ビタミンが消費され、さらに肝臓を攻撃する活性酸素が発生します。
黒にんにくには、ビタミンと結合する栄養素や、活性酸素を抑え込む抗酸化物質が豊富に含まれているため、二日酔いの防止に効果的です。
二日酔いでお困りな方は、黒にんにくだけではなく、上記でも紹介した二日酔いに効果的な食事や飲み物を試してみてください。