青森といえば、美しい自然とともに豊かな農産物が知られていますが、その中でも特に注目すべき食材が「にんにく」です。
青森県は国内有数のにんにく名産地として知られており、品質の高さや独自の特徴が多くの人々に親しまれています。
この記事では、青森県産のにんにくに焦点を当て、その特徴や産地の魅力についてご紹介します。にんにく好きの方は、ぜひ参考にしてください。
国産にんにくの青森県産の割合
青森県は、日本国内におけるにんにくの生産地として知られており、その割合は非常に高いです。
農林水産省が発表した「令和2年産野菜生産出荷統計」によると、令和2年の出荷量は10,500tと、にんにくの生産量は日本一を誇り、国内出荷量におけるおよそ7割を占めています(全国15,000t)。
2位は、香川県で 681tと、その差は歴然です。
青森産のにんにくが多い理由
にんにくは、なぜこれほど圧倒的に青森県での生産が多いのでしょうか。その理由は2つです。具体的に見ていきましょう。
理由①にんにくの栽培に最適な気候であるため
まずは、青森県がにんにくの栽培に非常に適した気候条件を備えていることがあげられます。
気候は、夏は涼しく、冬は厳しい寒さという特徴が、にんにくの成長に適しているのです。
夏の涼しさが茎の成長を促し、冬の寒さが根を強くし、独特の風味と辛味を引き出します。
とくに、冬の厳しい寒さに耐えることで、にんにくは糖度を溜め込む性質があり、春を迎える頃には高糖度かつ身も引き締まった状態に育つのです。
黒にんにくの最適な温度については「黒にんにくを作るのに必要な温度は?家庭での作り方を紹介」の記事で詳しく説明しているのでぜひご覧ください。
理由②1年をとおして出荷が可能なため
青森県では、毎年9月中旬から10月中旬にかけて植え付けが行われ、翌年の6月下旬から7月上旬にかけて収穫時期を迎えます。
青森県産のにんにくは種の良さはもちろんのこと、栽培に適した土づくりや栽培技術、徹底した管理体制、乾燥、貯蔵技術などが整っています。
1ヶ月ほどかけて乾燥された品質の良いにんにくが通年で出荷され、全国の市場やスーパーに並びます。
以上のように、青森県の気候条件と生産体制が組み合わさり、国内で最も多くにんにくが作られている理由となっています。
青森県でにんにくが有名な産地
青森県が日本国内で最もにんにくの生産が盛んな地域であることがわかりました。その中でも、特に以下の地域がその有名な産地として知られています。
十和田市
青森県十和田市は、にんにくの生産地として非常に有名です。
十和田市は八甲田山のふもとに位置しており、その土質は火山灰土のものが多く、にんにくの肥大や収穫に適しています。
また、広大なにんにく畑のほとんどが、もとは水田だったところに多いこともあり、土壌にはミネラルや鉄分が豊富に含まれている点も、にんにくの成長を助けています。
肥沃な大地が、質も量も日本一のにんにくを育てているのです。
田子町
田子町は、前述した十和田市の隣に位置していることから、十和田市と同じくにんにくの栽培に適した土壌を有しています。
八甲田山をはじめ、周囲は山々に囲まれた盆地となっており、寒暖差が激しいことも特徴です。
冒頭で伝えたように、厳しい寒さが、にんにくの糖度を上げるのに不可欠であることから、栽培に適した気候であり、土壌は有機物を豊富に含んでいるため栄養も多く、粒の大きいにんにくを育ててくれます。
青森県産のにんにくの有名ブランド
青森県は、にんにくの有名ブランドも生み出しています。特に有名なのが「福地ホワイト六片」「たっこにんにく」の2つです。
それぞれのブランドにんにくの特徴について解説します。
福地ホワイト六片
福地ホワイト六片は、白くて大きな六片(かく)に分かれていることが名前の由来です。必ずしも六片というわけではなく、平均して4〜6ですが、非常に大きな粒が特徴といえるでしょう。
そして、原産地である青森県の福地村(現在は南部町福地地区)の名前と、雪のような白さから「福地ホワイト」と名付けられています。
白く、粒は大玉、味は旨みや香ばしさが強いところが特徴のブランドにんにくです。
たっこにんにく
たっこにんにくは、先ほど、有名産地のひとつで紹介した田子町さんのにんにくのことを指します。
1片が大きく、実もよくしまっており、白さと品質が良いという、福地ホワイト六片と同じ特徴を有しており、田子町で栽培されていることから、そのブランド名となりました。
現在では、にんにく栽培に適した気候と土壌であることを活かし、福地ホワイト六片も田子町で栽培されていることが多いようです。
福地ホワイト六片とたっこにんにくは、代表的なブランドであり、その品質や風味は高く評価されています。
どちらのブランドも、厳選された素材と丁寧な栽培・管理によって生み出されている逸品です。ぜひ一度、いつも食べているにんにくと比べてみてはいかがでしょうか。
期間限定の青森県産の生にんにくとは?
にんにくの収穫時期は6月から7月にかけてであり、そこで収穫されたにんにくは乾燥され、全国へ出荷されます。
実は、この旬の時期にしか味わえないにんにくがあり、それが生にんにくです。にんにくは、乾燥させないとすぐに悪くなってしまうため、生にんにくを楽しめるのは期間限定で、ほぼ産地のみです。
乾燥させていないため、生にんにくは非常にみずみずしく、香りや味も際立っていることが特徴で、独特の甘みをより感じられます。丸ごと素揚げにして食べてみるのもおすすめです。
国産と中国産、スペイン産のにんにくとの違いについては「国産・中国産・スペイン産のにんにくの違いを徹底解説」の記事でも詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
青森県は質・量ともに、にんにく生産日本一
青森県産のにんにくは、その品質の高さや風味の豊かさから、多くの人々に親しまれています。
青森の豊かな自然環境と気候条件が、にんにくの栽培に適していることから、日本のにんにく生産量のおよそ7割を占めています。
旬の時期だけ楽しめる期間限定の生にんにくでも知られており、その風味や鮮度を楽しむことができます。岡崎屋では、青森県産のにんにくを手軽にお求めいただけますので、ぜひ青森県産のにんにくの魅力を堪能してみてください。
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