スーパーなどで目にするにんにくですが、その詳細をよくみると青森県産であったり、中国産であったり、スペイン産であったり、いろんな国のにんにくがありますよね。
産地によって値段も大幅に違うこともあり、こんなに値段の幅が違うのはどうして?と思う方もいるでしょう。
にんにくが育つ環境が違えば味わいや食感、風味なども違いますし、自分好みのものを選ぶ必要があります。
そこで本記事では国産と中国産、スペイン産の3つに分けて、にんにくの違いについて徹底解説します。
普段にんにく選びに迷っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
【産地別】3種類のにんにくの特徴
まずは産地ごとのにんにくの特徴について見ていきましょう。
種類①国産
- 色が白い
- 丸くて粒が大きい
- 食感がほくほくしている
- うまみが強い
- マイルドな味とにおいがする
- 糖度が高い
国産のにんにくは、色が真っ白で、1粒1粒がしっかりとしており、大きくなおかつ均一・均等です。
他の産地のにんにくに比べると「しっかりしている」といった仕上がりで、フォルムもキレイなものが多い傾向があります。
糖度がおよそ35〜40度程度あり、バナナやぶどうのようなフルーツよりも甘いほど。しかし食べるとその甘味を感じないのは何故でしょう。実はにんにくの糖質は甘味を感じる事ができない多糖類だからです。甘味を感じる事ができるのは単糖類と小糖類になります。ちなみに、にんにくは熟成させると果糖(フルクトース)が生成される為、黒にんにくは甘くなります。(※果糖は単糖類)
また火を通すた場合は、ほくほくとした食感になり、旨味も強いため、どんな料理でも馴染みアクセントになってくれるでしょう。
青森県は国内有数のにんにく名産地といわれています。「なぜにんにくは青森県産が多いのか?産地やブランドも紹介」の記事で青森県産のにんにくに焦点を当て紹介しているのでぜひご覧ください。
種類②中国産
- 色がくすんだオレンジ
- 粒が小さい
- 皮が硬い
- 価格が安い
中国産のにんにくは色がくすんだようなオレンジ色で、1粒あたりの大きさは小さめです。
粒が小さいのは鱗片の数が多いから、1球あたりのにんにくに含まれている粒の量は多めになりますが小さいので扱いずらさもあります。
皮が硬くパリパリしているので剥がしやすいですが、実際に粒をすべて取り除いても粒自体が小さいため全体的な量は少ない印象です。
価格は今回ご紹介する3ヵ国の中ではダントツで安いため、中国産の野菜などに抵抗がなく、とにかくたくさんのにんにくを摂りたいという方にはおすすめでしょう。
種類③スペイン産
- 粒が大きい
- 皮がやわらかい
- かおりが強い
スペイン産のにんにくは、皮がとても柔らかく、しっとりとした質感です。
色は白色で、粒の大きさも国産のにんにくと引けを取らないほど大きいので食べ応えがあります。
かおり立ちが強く、味わいはマイルドなので、普段国産のにんにくを食べている方でも遜色なく食べられるのが魅力的です。
スペインは日本同様、食べ物の農薬検査等が厳しい国のため、安全面でも安心していただけますよね。
中国産のにんにくが安い理由
それぞれの国のにんにくの特徴が分かった次は、中国産のにんにくが安い理由について詳しく解説します。
理由①人件費が安いため
中国産のにんにくが安く売られている理由の一つ目に「中国の人件費が安い」ことが挙げられます。
中国の人口は世界第1位を誇り、農業関連でも多くの人が働いています。
そのため1人あたりの人件費が安く、作られているにんにくも大量生産が可能なため、価格が低いといわれているのです。
理由②大量の農薬を使用しているため
中国産のにんにくが安い理由の二つ目は「大量の農薬を使用している」ためです。
前述したように日本やスペインは、使用される農薬など厳しい取り締まりがありますが、中国では大量の農薬が使用されているのが実態です。
環境に配慮しなかったり、食べ物の安全を考慮しなかったりして、とにかく効率重視で作られていることから、大量生産が可能になり、1あたりのにんにくの価格は安価になっています。
国内で生産量が多い産地については「にんにくの生産量が多い産地について徹底解説」の記事で詳しく説明しているのでぜひご覧ください。
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中国産のにんにくの危険性
同じアジアの中国ですが、中国のにんにくには危険性をはらんでいます。
にんにくは育つ環境で質が担保されるといっても過言ではありませんが、中国ではにんにくが育つ環境に不安が残ります。
土壌汚染問題や大気汚染など、中国の環境問題は、近年でも問題を抱えており、作物にも影響があるのではないかとの声も後を絶ちません。
にんにくを選ぶ際の基準
ここからはにんにくを選ぶ際の基準について解説していきます。
基準①価格の安さ
にんにくを選ぶ基準1つ目が「価格の安さ」です。
今回ご紹介した3か国は価格が全く異なります。高い順から国産、スペイン産、中国産です。
国産は1個あたり300~400円ほどする高級品なので、買うのを迷うという方は1個あたり120~150円のスペイン産でもよいかもしれませんね。
基準②安全面
にんにくを選ぶ基準2つ目は「安全面」です。
前述したように国産やスペイン産は厳しい農薬基準があり、安心して食べられますが、それらに比べると中国産の安全面は多少心配が残るところ。
価格が圧倒的に安いことから不安に思う方もいるでしょう。
体に取り入れる食材ですから安全面は高いに越したことはありません。
基準③品質
にんにくを選ぶ基準3つ目は「品質」です。
にんにくにハリやツヤがあるのか、ぎっしりとしたフォルムか、中がスカスカしていないかなどが見極めるポイント。
迷ったときは国産のものを買うのが間違いありません。
おいしいにんにくの選び方
ここからは美味しいにんにくを選ぶときのポイントについてご紹介します。
ポイント①形
にんにくの形は、美味しいにんにくかどうかを見極められます。
おすすめの形はトップがしっかりとすぼんでおり、しっかりと膨らみのある形です。
粒が大きそうなものは中身もぎっしり密集しています。
ポイント②重さや硬さ
にんにくの重さや硬さもよくチェックしたいポイントです。
重さはできるだけ重くずっしりとしたものがおすすめ、硬さは硬ければ硬いほどよいでしょう。
というのも軽いものは、中身や粒が小さくスカスカな可能性があります。味わいや風味に欠けるリスクも。
ポイント③色
にんにくの色合いは、鮮度に直結しています。
国産のにんにくは大半が白くツヤがありますが、そのようなものがおすすめ。
鮮度が落ちてくると黄色くくすんできたり、茶色や褐色になったりしてきます。できるだけ乳白色・白色のものを選びましょう。
ポイント④におい
にんにくは最初からにおいがあるものと思われがちですが、傷や傷みが出て初めてにおいがします。
そのためスーパーに並んでいるにんにくからすでににおいがする場合、虫食いにあっているか、すでに傷んでいる可能性があるのです。
選ぶときは、においを嗅いでみるのも手です。
ポイント⑤旬
にんにくの旬は5~7月ころといわれています。そして旬に取れたにんにくを1ヶ月弱乾燥させて出荷されるため、旬のにんにくがスーパーに出回るのは7~9月ころです。
その時期のにんにんくは、やはり違う時期よりもフレッシュで鮮度が高い傾向にあります。にんにくの漬物を手作りするなら張りのあるこの時期の新物がお勧めになります。また近年では収穫後の乾燥処理を行わない掘りたて生にんにくという季節商品があります。非常に瑞々しく食感もシャキシャキで半透明のにんにくは1年に一度しか味わえない一品です。
国別のにんにくの特徴を知っておいしくいただこう
今回は国産・スペイン産・中国産の3か国に分けて、にんにくの特徴についてご紹介してきました。
にんにくによって値段の幅が大きい理由もお分かりいただけたと思います。
食べ物は体に直接取り入れるものですから、安心安全なものを食べたいですよね。
またにんにくを選ぶときには、形や大きさ、においや旬などを見極めて選ぶことで、より美味しくいただけます。
自分のお気に入りにんにくを見つけてみてくださいね!
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